つづく

家の前、川を挟んだ向こうの窓から時々、猫が顔を出していた。

妻と二人、それを見つけると、家を出るときの小さな幸せのように感じていた。

いつか、その家から人の気配は消え、猫も顔を出さなくなった。引っ越したようだ。

それからはその窓を見ると、寂しさのようなものを日々小さく感じている。

 

先月から、閉店を迎えるお店の方を撮らせていただく機会が二度ほどあった。

続いていたものが終わるということはどんなことか、そしてそのつづきを、顔が語っているように思った。

 

始まると終わり、そして終わると始まる。

大きくても小さくても、日常の流れのなかの機微を大切にしながら心に留めておきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

タナビケ写真館2018春

先週の土曜日と日曜日、タナビケ写真館を行いました。来てくださった皆さま、本当にありがとうございました。

埼玉の東川口にあるtanabike(タナビケ)というギャラリーにて、年に春と秋の二度、

中判のフィルムカメラで撮影し、フィルムを手焼きプリントし、台紙に貼り、お渡しするという写真館。

 

当日は、隣にあるsenkiyaの前にある桜が、少し早めに開花する品種のようで、その日ちょうど満開になっていました。

その前でも少し、記念撮影をさせてもらいました。

 

今回が三回目ということで、撮影した30組ほどのおよそ半分くらいは、以前にもお越しいただいたご家族でした。

それがまた本当に嬉しかった。撮影しつつ、何か親戚のおじさんのような気持ちになり、子どもの成長やその変化を見て、幸せな気分を味わっていました。

 

写真の残し方というのは、人それぞれでいいのだろうと思います。

今日、一緒に仕事をした方と記念写真の話になり、そのご家族は毎年正月に家の前で、三脚にカメラを据え、セルフタイマーで写真を撮っていて、それをリビングに毎年貼り続けているらしく、もう、13年ぐらいは続けているんじゃないかと話されていました。寒い中、嫌々やっていた子どもも段々と楽しみにやるようになったということ。羨ましく、素敵だなと思いました。

 

写真の残し方のたくさんの選択肢の一つとして、この写真館もあればいいなと思います。

いつか、今年もあの写真館に行くぞと親に言われ、少しめんどくさかったり、恥ずかしかったりするけど、少し楽しみに来れる場所になればいいなと思ってたりします。

 

これからもどうぞ宜しくお願いします。

 

 

以下は昨年の秋に撮影した写真の数点です。

 

 

 

 

 

 

 

 

行きつけ

近所にずっと通っていたい歯医者がある。

まず、何がいいかというと、歯医者なのにBGMがフィッシュマンズやceroやSAKEROCKが静かに流れていること。

今日はBELLE AND SEBASTIANが流れていた。

診察台は二つ。先生は一人、助手も一人。あとはモノトーンな空間で、無駄なものはなく、暖色の光が優しい。

丁寧に、一つ一つの治療に対し、なぜそうするのかという説明と、選択肢、そしておすすめを伝えてくれる。

こちらが話さない限り、無駄なことは話さず、黙々と治療をしてくれる。

そこでは基本的に必要なことしか話さないので、わからなかったが、同じところに通っている妻曰く、話しかけると先生は色々話してくれるらしい。先生の診察服の帽子の下は金髪なのではないかとも話していた。僕の先生への謎は深まる。

 

ごはん屋だけでなく、住む街にこんな行きつけがあることは嬉しい。

 

 

写真は街の写真。

 

 

 

今年はよく雪が降る。

雪みたいな服をきた人が、家の前で雪遊びをしていた。

雪で作った、白アザラシは、帰ってきたら、豆3粒になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

高校3年生の夏休み、近くの図書館で受験勉強をしつつ、休憩中にふと手にとった建築家の本を読んだのをきっかけに、建築に興味を持った。がっつり文系だった自分は、今から理系の勉強をする気にもなれないので、文系でも行けて建築が学べる大学を探し、受験する。その大学は宮城にあったので、受験にいって、実家山口までの帰り道、建築をみながら帰るという、初めての一人旅をした。このとき、コンパクトカメラを持って行き、撮った写真を友人に褒められたことが、何気に写真を始めるきっかけになっていたりする。

結局、大学は落ち、理転浪人生となる。今思えば、おそらくこの浪人時代が一番建築をみていたように思う。

浪人後、建築系のことが学べる大学に受かったものの、同じように興味のあった、美術の勉強ができる大学へと進学する。

 

それから、建築とは少し距離が開いたが、写真を仕事にするようになって、自然と建築の撮影を頼まれる機会が増えた。

それは、もちろん、今の人の繋がりもあるのだが、たぶん、あの時期があったからだとも思っている。

 

建築の撮影をするようになって、改めて建築の面白さを感じる。

昔、読んだ本の中で、建築家のフランク・ゲーリーが建築と美術の違いについて訊かれた時の答えがとても印象的だった。

「簡単なことです。建築には窓があり、美術には窓がない」。

正直、この本質的な意味を分かっているわけではない。

ただ、建築をみるとき、感じるとき、記録するときに、いつもこの言葉を意識していたいなと思う。

 

 

これは写真ではないが、初めて撮影・編集した建築ムービー。

 

Project : Ezura House
Architect : co-design studio(www.co-designstudio.jp
Location : Ezura, Saitama, Japan
Filmed & Edited by : Kozo Kaneda(www.ozok.jp

 

 

 

異なる部屋

仕事柄、ホテルに泊まるということはよくある。

普段とは異なる空間というのは落ち着かないということもあるが、

その必要最低限度な空間や、これは必要なのかと思う装飾、またそれらの配置など、

それぞれをまじまじと見つめると、不思議とおもしろかったりする。

いつもとは異なる光を感じたり、窓から見える見慣れない景色は、異なる土地にきていることを改めて身体に知らせる。

少しづつ記録していこうと思う。

 

 

ホームページ

ホームページを作っていた、不具合だらけのiwebを卒業しまして、違うソフトを使い、なんとかホームページをリニューアルしました。内容はそこまで変わっていないというか、少しまだ途中な部分もありますが、少しづつ進化させて行く予定です。

 

作りながら、自分の写真を改めて振り返りました。大切な時間でした。

自分がこれからも撮っていきたいものやそれに通じる写真をできる限り並べています。

 

お時間あるときに、少しでも見ていただければ嬉しいです。

 

www.ozok.jp

 

 

新年会

昨日は撮影スタジオ時代の先輩方と新年会。

お店は鳥貴族。自営の集まりのような会なので、安くて酔えてまずくないお店というのは、いつまでも僕らの味方だろうなと思う。

 

会では、その方面の集まりなので、なんとなしの話から自然と写真の話になるか、それを嫌う人で分かれる。

自分はどちらかといえば写真の話をしたい派である。だから現役の頃からそういう先輩や後輩とつるむ方が多かったように思う。

 

どの分野でもそうなのだろうけれど、そんな話にははっきりとした答えはそれぞれにあるかそれ自体ないわけで、「そろそろ‥」と店員に帰りを催促される頃には、結局すっきりすることもなく、問題、または課題として、自分の中に澱のようにたまっていく。それを帰り道、酔った頭で考えると意外と良い答えを出したと思うが、起きると忘れているか、ただの自己満になっていたりする。その繰り返し。

ただ、最近それ自体ができていなかったので、楽しく、充実した時間だった。ありがたい。

 

いま撮っている写真を、いまでも、いつかでもきちんとみてもらえるようにしていこうと改めて思った。

結局出さないかぎり、何を言ってももらえない。とか、学生時代にも言ってたな。答えは繰り返す...

 

 

写真はスタジオ時代の飲み会写真。もう5年以上前。はやいな〜。日またいでるな〜。

 

 

 

はじめること。

昨日は珍しく僕がご飯を作った。

煮込みハンバーグ。

 

正直ハンバーグなんて作ったのは小学校の家庭科の授業以来じゃないかと思う。

そんな自分はなぜか煮込みハンバーグという、ハンバーグにさらに「煮込み」というアレンジを加えたものを作った。

それは普通の人からしたら「アレンジ」ではないのかもしれない。それもよく分からない。

僕は期待に反することもなく、水の量を必要な5倍いれたことに気づき、焼いていた肉が出してくれた旨汁たちを洗い流すように、フライパンからその煮汁を取り出すことになる。このどうしようもない失敗からもなんとか持ち直し、食べられるものとして妻にハンバーグを出すことができた。

一応、喜んでもらえたのでよかった。

 

話は変わるが、先日、新年に入り、夫婦二人でSLOPEというカフェで、カフェラテを飲みながら今年の家族計画を練った。

 

その中で、「新しいことをしよう。二人で。」ということになり、悩んだ挙句、僕は写真と文、妻は絵と文で、週1回ブログを更新するということになった。

 

過去の記事を見てもらえればわかってもらえるように、僕が週一でブログを更新することはなかなか難しいことだろう。

でも、ちょっと頑張ってみようかと思う。

慣れていないこともやってみれば失敗はするだろうけど、いろいろと得られるだろう。もう旨汁は洗い流さないようにしたい。

 

期間は一年。

1が三つ並ぶ、1月11日の今日から、始めます。

 

今年も夫婦共々、どうかどうぞ宜しくお願い致します。

 

妻のブログ http://yyrayy.jugem.jp/

 

 

 

 

 

 

tanabike写真館

昨日一昨日と、tanabike(タナビケ)写真館でした。

足を運んでいただいた方々、本当にありがとうございました。

 

出産予定日が明日だというのに来ていただいたご夫婦、七五三のおめかしして来ていただいたご家族、当日に写真館のことに気づきすぐに予約し来て頂いた行動力抜群なちょうど結婚一周年を迎えたご夫婦、まだまだあげればキリがないような、それぞれに物語がある方々ばかりで、本当に楽しく、撮影をさせていただき、嬉しい時間だった。

でも何より嬉しかったのは、半年前の春、第一回目のtanabike写真館に来て頂いたお客さんがまた来てくれたことだった。

1年後にまた来てくださる方は少しはいるかと思っていたが、まだ半年だというのに、来てくれた。それがとても嬉しかった。

 

昨日の帰り、tanabikeのオーナーであり、この写真館を企画してくれた拓ちゃんと二人、回転寿司屋で反省会をした。

その時、なんとなくふと出た言葉、「ときをうつしている」というもの。

そのことはこの写真館をやっている中ではとても大きなことのように思った。

記念日とかでなくてもいい、そのときの自分や自分たちはどんな風だったかをただ写しに来るだけでもとても意味があるのだろう。

だから、子供が泣いてても撮りたいなと思う。きちんとそこに泣く理由があり、それがその「とき」を物語るだろうから。

 

来年の春も秋も、その次の年も、ずっと、やっていきたい、というかやっていこう。

そして、来てくれた人がまた来てくれるといいな。もっと気楽に、でもちょっと気合い入れて。

 

 

 

春に撮影したものを数点。